授業の概要 †
前半は、コンピュータを用いた図形処理の基本となる、座標系と座標変換、投影、自由曲線、自由曲面の扱い、立体モデリングとコンピュータグラフィックスについて学習する。後半は、人間の 視覚系の知識に基づき、2次元画像に対する描画や編集処理、パターン認識などの各種アルゴリズムと、現実への応用事例について学ぶ。
キーワード †
- 同時座標、位置と姿勢、ベジェ曲線、境界表現法、立体モデル
- 人間の視覚系、ベクターとラスター、フィルタリング、画像圧縮、パターンマッチング
到達目標 †
- 幾何情報処理について、同次座標変換を理解し自由に図形の位置や姿勢を定義できること、パラメトリックな曲線・曲面の基礎を理解し、ベジェ曲線については、それらの分割や接続技術 が説明できること、さらに代表的な立体モデリング技術である境界表現法の考え方と基本的な処理アルゴリズムが理解していること。
- 画像処理について、人間の視覚系の代表的な特徴と画像を扱うためのハードウェアについて説明できること、2値画像およびグレイスケール画像に関する基本的アルゴリズムの流れを理解していること、画像処理の各種応用例について広く俯瞰的な理解を有していること。
講義計画 †
- 同次座標の導入
- 位置と姿勢の変換と座標系
- 絶対変換と相対変換、一般回転変換
- 自由曲線、特にベジェ曲線の定義と性質
- ベジェ曲線の分割と結合、次数上げ
- 境界表現法と立体モデルのデータ構造
- 多角形の描画、Phongモデル、シェーディング
- 幾何情報処理に関するまとめ
- 光の性質、色と人間の視覚系
- 画像に関する各種ハードウェア
- 画像データの構造と2次元の描画処理
- 2値画像に対する基本処理
- グレイスケール画像に対する処理
- 画像処理の現実的な応用例
- 人間の視覚系を目指して
- 期末試験
履修上の注意 †
- 必修科目である「プログラミング演習I」「プログラミング演習II」の内容についてしっかり復習しておくこと。
- 選択科目である「コンピュータ数学」「アルゴリズムとデータ構造」についてもなるべく履修していることが望ましい。
- 遅刻は3回で欠席1回とみなす。
成績の評価方法 †
- レポート:20点(幾何)
- 小テスト:20点(画像、7回分の合計を20点に換算)
- 期末試験:60点(配点:幾何30+画像30)