Updated on 2022-04-19 (火) 14:07:13

プログラミング演習Iでのgcc利用について

2年生必修のプログラミング演習I(とおそらく後期の演習Ⅱ)については、macOSにインストールしたgccでも履修は可能です。 ただし、機械システム工学科ではWindowsPCの購入を推奨しており、macOSの利用は各種の準備作業が大きく異なり、自力でいろいろ解決できる人向けです。

下記に設定手順を載せますので参考にしてください。 主な違いは次の項目です。

  1. MinGWインストーラの代わりにxcode-selectを使用
  2. コマンドプロンプトの代わりにターミナルを使用
  3. TeraPadの代わりにテキストエディットを使用
  4. ¥の代わりにバックスラッシュ(\)を使う
  5. 作成したプログラムの実行時には、先頭に「./」をつける

gccのインストール

Windowsで利用するMinGW(gccコンパイラを含む)の代わりに、下記のコマンドでgccを直接インストールします。 ネット接続が必要です。

アプリケーションフォルダのユーティリティの中のターミナルを開き、下記のコマンドを入力します。 最後はEnterです。

xcode-select --install

何か質問されたら、インストールを選んでください。

インストール完了後、バージョンを確認します(こちらも最後にEnter)。

gcc -v

次のような表示が出ればgccのインストールは完了です。細かい数値などは異なっていて構いません。

Configured with: --prefix=/Library/Developer/CommandLineTools/usr --with-gxx-include- 
dir=/Library/Developer/CommandLineTools/SDKs/MacOSX.sdk/usr/include/c++/4.2.1
Apple clang version 12.0.0 (clang-1200.0.32.29)
Target: arm64-apple-darwin20.3.0
Thread model: posix
InstalledDir: /Library/Developer/CommandLineTools/usr/bin

テキストエディットの利用

C言語プログラムの入力には、アプリケーションフォルダにあるテキストエディットを利用します。 起動したら、文字装飾などの機能を使わないシンプルな状態(標準テキスト)に設定してください。

TextEdit.jpg

Windows用のTeraPadでは、保存するときにファイルの種類として「C/C++ファイル」を選択しますが、このテキストエディットでは不要です(ファイル名から判断されます)。

Windowsで「¥」マークになっているところは、macOSでは「\」(バックスラッシュ)を使ってください。 使用しているフォントによっては、¥のままの場合もあります。うまくいかない場合には、両方を試してみてください。 ¥マークは「¥n」や「¥0」など、特殊な機能を持つ文字を表すときに利用されます。

ターミナルでのコンパイルと実行

gccでのコンパイルなど文字の命令はターミナルで実行します(Windowsのコマンドプロンプトに相当)。 アプリケーションフォルダのユーティリティの中のターミナルをダブルクリックして開きます。

特定のフォルダへの移動は、Windowsの場合と同じく

cd 空白

までを入力した後で、フォルダアイコンをターミナルのウインドウ内にドラッグし、指を離してからEnterです。

ターミナルでは、命令を入力するごとに行の最後にEnterが必要です。

コンパイルのコマンドも

gcc -Wall -o 01hello 01hello.c

など、Windowsと同じです。

実行時は少しだけ異なり、Windowsだと

01hello

のところが、macOSでは

./01hello

となります。先頭に「./」の2文字が追加で必要です。

※ これはmacOSも含めてUNIX系のターミナル(シェル)では、デフォルトではカレントディレクトリが実行PATHに含まれないためです。

スクリーンショット

MacのキーボードではPCにあるPrintScreen(PrtSc)キーやWindows(田)キーがなく、キー操作ではスクリーンショットが撮れないため、「切り取り&スケッチ」アプリケーションを使います。